明日は、いちはら市民大学の基礎講座で「市原の食文化」について話します。昨年12月には「講義と太巻き寿司の実演」をしましたが、今年はスライドでお寿司の作り方は説明します。参加者は80名です。お寿司も13本作って食べていただきます。
糖尿病の食事療法の講義なら、いつもしているので得意ですが、「市原の食文化」となるといつもしているわけではないので・・・。ここ数日はいろいろ資料をみて勉強しています。
今回、加えたのは江戸時代に誕生した「上総海苔」の生みの親である近江屋甚兵衛(1766年~1844年)の話です。江戸時代、品川、大森でしか採れなかった海苔ですが、遠浅の海で、川が流れこむところにはできると確信していました。妻子と死別後、54歳の時に海苔の仲買店をたたみ、浦安、五井などで交渉したのですが、漁業に害が及ぶなどで受け入れられなかったそうです。君津市人見の名主が理解をしてやっと海にヒビを立てることができ、1822年に養殖が成功しました。それからもいろいろ妨害などがあったようです。市原市で房総太巻き寿司が盛んに作られていたのは、こういった方々のご苦労があったからこそなのですね。
五井では明治40年に本格的にノリ養殖が始まり、昭和30年初めまで海苔の一大生産地でした。高価な海苔ですが生産地だからキズ海苔などもあり、たくさん使えて房総太巻き寿司も冠婚葬祭などに作られました。
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